この記事では、回遊性・回遊動線のあるマンションの間取りについて、そのメリットとデメリットを1級建築士である私が実体験として解説します。結論としては回遊性のある間取りはストレスがなく、かつ、家族のコミュニケーションには欠かせない要素であると言えます。
回遊性・回誘動線のある間取りとは?どんなメリットがあるの?
今回は間取りについてお話ししたいと思います。
私が間取りをつくるときに重要視することの一つに“回遊性・回誘導線”と言うものがあります。とりわけコンパクトな家を考えるときには重要視したい項目です。
回誘導線とは何でしょうか?
その意味を簡単に言うと、
行き止まりなく歩ける動線
のことです。
まずは私の住むマンションの間取りを見てみましょう。
私のマンションはかなり大型のマンションであり、新築時に購入を検討したので、20プランくらいの中から選べました。
私は仕事がら住宅プランニングは得意なのでこだわりのポイントを持っていたので自分なりの“最高にちょうどいい住まい”の間取りを探すのは容易でした。
マンションの間取りを選んだ基準は、LDKの位置と回誘動線
- リビングとダイニングが南に面していること
- 南側に大きな窓があること
- 回遊性・回誘動線が良いこと。特にキッチンと洗面。
- 生活感の見える部分は出来るだけ隠せること
非常にシンプルですが、今のプランは満たせていました。
もちろん贅沢を言えばもっと広いリビングとかウオークインクローゼットとか対面キッチンとかいろいろあるかも知れませんが、私にとってはコンパクトながら広々感じさせる良いプランであると思います。
広く感じさせる要因の一つが、回遊性・回誘動線です。
プロフィールにも述べていますが、私は小さく美しく機能的な家が大好きなのです!
それでは一つずつ整理しますが、1と2については別の投稿でお話ししていますのでそれをご参考ください。
①リビングとダイニングが南側で明るいこと
②南側に大きな窓があること
大きな窓があるとウチソトのつながりが高まり空間が広く感じます。
そして、3つ目の
③回遊性が良いこと。特にキッチンと洗面についてお話しします。
回遊性・回遊動線の間取りのメリット
回遊性が良い場合のメリットについて間取りから考えます。
いかがでしょうか?
ぐるぐる回れる間取りになっています。
回遊性が良いとまず言えることは、
混雑しない
ということです。
シンプルすぎましたね(笑)。
行き止まりがないので、例えば生活のシーンで、
- 最短距離で向かいたい空間に行くことができる
- 縦横無尽に動けるので効率よく掃除機をかけることができる
- 料理をしながら洗濯機の状況も確認できる
- 家族がどこにいても気配を感じることができる
- 犬が走り回ることできる(笑)
などいろいろあります。
キッチンと洗面所の回遊性・回誘動線が特に便利!
特に感じているは、キッチンと洗面所の回遊性です。
これは生活していて本当に便利です。
いわゆる家事楽という言葉にあるように、料理しながら洗濯もするなどテキパキと家事ができるということもありますが、
風呂上がりにすぐに冷蔵庫からビールをプシュって、これ最高です。
また子供達が歯磨きをしている後ろで洗濯物を取り込む時も2方向にドアがあるので混みません。
などなど生活のあらゆるシーンで機能的になるのです。家族の気配が感じられることもとても家族のコミュニケーションには役立っています。
回遊性・回遊動線のデメリットは?
回遊性のメリットについてお話ししてきましたが、デメリットもあります。
以下のようなデメリットがあります。
- 入口が複数必要になり、家具や収納のスペースが減る
- 突然戸を開けられびっくりする
などあります。
特に行き止まりの動線にした方が、壁面が増えて収納スペースなどを作りやすくなったりします。
また、いろんなところから入れるので、洗面所などは年頃の女の子などは鍵を2か所かけないといけないので嫌かもしれません。
ただ、私の家の場合は回遊性が良いことでどこでも家族の気配も感じることは必要ですし、犬も駆け回ることができます(笑)
ちなみにルンバは回遊性が良い間取りの方が効率的に掃除してくれます。
ぜひ住まいづくりや住まい選びのご参考にしてください。
それではまた
ブログをご覧いただきありがとうございました。LaLa
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